シアトル近辺の美味しいレストラン食べ歩き
by seafoodie
プロフィール
シアトル在住のAlexです。美味しいものが大好きなので、レストラン訪問記をまとめてみました。

サイトの意図や星づけに関しては、はじめにをお読みください。

シアトルのレストランをお探しの方は、下の「カテゴリ」の中から [一覧] シアトル をお選びください。

日記はこちら
カテゴリ
全体
はじめに
[一覧] シアトル
[一覧] 北アメリカ
[一覧] ヨーロッパ
[一覧] アジア
[一覧] 南アメリカ
[一覧] オセアニア
シアトル
北アメリカ(シアトル以外)
ヨーロッパ
アジア
南アメリカ
オセアニア
以前の記事
2016年 10月
2015年 10月
2015年 08月
2015年 06月
2014年 07月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 03月
2009年 07月
2009年 05月
2009年 02月
2008年 12月
2008年 09月
2008年 06月
2008年 04月
2007年 08月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2005年 12月
2005年 08月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
2004年 08月
2004年 04月
2003年 06月
2003年 05月
2003年 04月
2003年 03月
2003年 02月
2003年 01月
2002年 12月
2002年 11月
2002年 10月
2002年 09月
2002年 08月
2002年 07月
2001年 01月
検索
その他のジャンル


<   2004年 04月 ( 10 )   > この月の画像一覧
La Terrazza dell’Eden (ラ・テラッツァ・デルエデン)
b0198361_611167.jpg

★★★½
イタリア料理
La Terrazza dell’Eden
Via Ludovisi 49
Roma, Italy

 Hotel Edenはかなり豪華な場所。ロビーはしっとりとした高級感に溢れていて、スタッフの対応もいい。エレベーターでLa Terrazza dell’Edenのある6階に上ると、評判通り、ローマの景色が見渡せるダイニングルームが広がっていた。ほとんどの席が窓際なので、食事をしながら景色を楽しむことができる。なるほどここはいい場所だ。インテリアは景色にちょっとだけ頼りすぎている感があって、ダイニングルーム自体はシンプルそのもの。もうちょっと何かあってもよさそうなものだけどな。

b0198361_611394.jpg
暮れていく空を見ながらのディナー

 メニューは英語のを渡されたんだけど、コースメニューが良さそうだったんで、二人分頼んでしまった。各コースにオススメのワインもつけてもらう。最初にアミューズの感じで、フォアグラにオレンジマーマレードが添えられたものが出てきた。フォアグラはEnoteca Pinchiorriで食べたものに比べて、ほんの少しだけ重く脂っこく感じたけど、それでもなかなかのクオリティ。オレンジマーマレードをつけて食べると、その重さが軽減されていい。

b0198361_61157.jpg
フォアグラとオレンジマーマレードはよく合う

 コースの最初は、ポテトを細かく切ったものの上にチーズで作った籠が置かれていて、その中にアーティチョークの入ったサラダを入れてあるもの。サラダだけ食べるとなんかヘンのない味なんだけど、このチーズの籠を崩してサラダとポテトと一緒に食べると、このコースの本当の価値がわかる。チーズがとてもいい味を出していて、それを計算してドレッシングを薄味に作ってあるみたいだ。ポテトとチーズの優しくて滋味溢れる味に、爽やかなアーティチョークサラダ。美味しかった! 一緒に出されたワインはChablis A.O.C. P. Ponnelle, 2002。シャブリってキツイ味のものも多いけど、これはこの優しいサラダの味を壊さないような、とてもデリケートで軽い味。相性はバッチシ。

b0198361_611772.jpg
Potatoes and Montasio cheese “Frico” with spring salad and artichoke hearts

 次のコースはナスとペネパスタに、トマトのソースとチーズをかけたもの。母はちょっとペネが固いと言ったけど、僕はこのくらいが好みかな。ナスは身が詰っていて、トマトのソースにとてもよく合った。これは前のコースと打って変わって、トマトによる少々パンチのある味。でも重すぎないんだよね。対比が面白かった。このコースのワインはPuligny Montrachet Premier Cru A.O.C, P. Ponnelle, 2001。トマトのパンチを受け止めるだけの力があるワイン。鼻に抜けるフローラルな香りが気持ちいい。

b0198361_611978.jpg
Pennoni with aubergines, Piennolo cherry tomatoes and Ragusano cheese

 お次はまたパスタのコース。ラビオリの中にたぶん山羊のチーズが入っていて、それにオリーブのこま切りがかけてある。ラビオリの味は抜群なんだけど、オリーブの味がちょっとだけ強くて、パスタ本来の味を覆い隠しちゃってる感じだった。オリーブをよけて食べて、やっとバランスがよくなった感じ。個人的に山羊のチーズの香りはあまり好きじゃないので、何か他のチーズだったらもっとよかったのにな。ワインは前のコースと同じ。

b0198361_6111117.jpg
Caprino raviolo with herbs and Taggiasche olives

 メインコースはポークのフィレに、甘く煮た洋ナシととろけるチーズ(Robiolaってヤツなのかな?)、それにクルミが乗ってる。ポークはどっしりしていてとても美味しい。ポークってアメリカではアップルソースをつけて食べられるほど、甘みがよく合う肉。洋ナシと一緒に食べると、とても上品な甘さをポークに付け加えてとても美味しい。ところがまだこのコースは終わらない。このとろけてるチーズがもう最高。ちょっとずつポークに乗せて、洋ナシも乗せて、クルミも乗せてから食べると、口の中に世界が広がる。まずチーズの味を感じて、それが肉の味と溶け合って、その上に洋ナシの甘さとクルミの香ばしさがたなびいていく感じ。本当によく考えてある。3つ星レストランの感動の料理とまではいかないけど、唸らせてくれた一品だった。ワインはClos de Vougeot Grand Cru A.O.C, P. Ponnelle, 1999。まるでピノ・ノワールのような軽い味わいを持っていて、ピッタリの相性だった。

b0198361_6111349.jpg
Oven-baked fillet of pork with caramelized pears e Robiola and walnuts

 母はもうお腹が一杯なのでチーズはパス、でも僕は一口ずつでも食べてみたかったので、オススメを何種類か頼んでみた。色々な性格の味を乗せた皿はすごく楽しかった。中でも僕は右下のパルミジャーノ・レッジャーノの熟成した塩味と、一番上に見えるとてもクリーミーなチーズが好きだった。一緒に来たワインはSauternes A.O.C Baulac Dodijos, Guinabert & Fils, 1999。いつもはポートワインとチーズを合わせることに慣れていたので、ソーテルヌとの組み合わせはまた新鮮で面白かった。でも僕はポートワインの方がちょっとだけ好きかな。

b0198361_6111564.jpg
Selection of Italian cheeses

 デザートはリコッタチーズのアイスクリームといった感じの一品。真ん中のキャラメルの筒にはイチゴのこま切りが入っていて、それを突き崩してチーズと一緒に食べると、ストロベリーの風味とリコッタチーズの味の相乗効果で本当に幸せになってしまう。シンプルだけど、とても効果的なデザートだった。

b0198361_611172.jpg
Parfait of Buffalo Ricotta

 サービスは最初から最後まで、とてもいいレベルを維持してた。バーの方から聞こえるピアノの生演奏が気持ちよかったし。重い雲が垂れ込めていたんだけど、西の空がピンク色に染まりながら暗くなっていくローマの街は本当に幻想的だった。暗くなるとヴァティカンのサン・ピエトロ寺院やヴェネツィア広場がライトアップされてとてもキレイ。中でも暗い中に浮かび上がるヴェネツィア広場の大きな柱は、非現実的な世界にいるような気にさえさせてくれる。ローマの最後の夜を締めくくるのに、本当に最高のレストランだった。値段は二人で€428(チップを足して€508)。
[PR]
by seafoodie | 2004-04-25 19:00 | ヨーロッパ
Quinzi & Gabrieli (クインズィ・エ・ガブリエリ)
b0198361_66989.jpg

★★½☆
イタリア料理/シーフード
Quinzi & Gabrieli
Via delle Coppelle, 5
Roma, Italy

このレストランはガイドブックには載っていなかったもののZagat Surveyで結構高得点を獲得していたので、友達に予約してもらっていた場所。屋外にも席があったみたいだけど、僕たちは屋内の席に通された。注文してすぐに出てきたのが、Sea Bassとトマトが上に乗ってるお通しのクロスティーニ。爽やかな味で美味しかった。でもやっぱり3つ星レストランのような感動はないけどね。

b0198361_661183.jpg
お通しのクロスティーニ

 僕はアピタイザーにクラム、母はシーフードサラダを注文。出てきたサイズにビックリ。一つの皿で二人を食べさせることのできる量が乗ってる。注文したときに量が多いだろうって言えよな~。僕のクラムはシアトルのどこでも食べることのできるような味で、これといって特徴はなかった。さしたる不満もないんだけど、んーこれが評判のレストランの味?って感じのもの。母のシーフードさらだはとても新鮮な感じで美味しかったけど。そっちの方にもクラムが乗ってて、その方が美味しいでやんの。うーむ。

b0198361_661310.jpg
クラムはなんだかふつーの味

b0198361_661640.jpg
シーフードサラダも感動が少ない

 次は子蛸の入ったペネを二人でシェア。一口食べてみると、パスタが固い。半分に噛み切ると中心に白い円が見える。明らかに火が通りきってない。唖然としちゃったね。サーバーを呼んでそれを見せて、「これってこういうもんなの?」と聞いてみると、「そんなことはありません。取り替えます」とのこと。10~15分後くらいにちゃんとしたものを持ってきてくれたんだけど、サーバーは一言も謝らないんだよな。今度はちゃんと中心まで火が通ってるけど、味がとても濃い。これは前も濃いと感じたんだけど。ピリッとした辛さはいいとして、それを覆い隠してしまうかのような塩味。パリで食べた濃い味の料理たちを思い出す。んー、なんかこの店、入ってからこのかた点数が下がりっぱなしなんですけど。

b0198361_661846.jpg
ペネが中まで煮えてない!!

 メインは僕も母も、ロブスターのカタラン風というのを頼んでみた。ところが待っても待っても出てこない。もう以前の皿を食べ終わって20分以上経ってるぞ。僕の背中側の通路の横にちょっとした調理場があるんだけど、ここは戦場みたいだった。オーナーの一人らしい小太りのおじさんとコックの一人が言い争いをしていたり、そのおじさん自らフライパンから皿にパスタを取り分けてたりとか、サーバー一人一人見ていても、どうもアタフタしている雰囲気が感じられる。もしかするとコックの何人かが休むか辞めるかしてしまって、調理が注文に追いついてなかったんだろうか。トイレに立って帰ってくるときに、汚れた皿を抱えた給仕が急いで狭い通路に入ってこようとしていて、こっちのことを待っていてくれるような気配もないもんだから、そいつのことを通すために客である僕の方が避けなきゃいけなかったのは、もう笑う以外なかった。なんだかこの店、歯車が狂ってる。今夜だけのことなのか、それともいつものことなのか。30分近く経過して、ようやくロブスターが運ばれてきた。

 ロブスターは茹でて、オリーブオイルを主にしたソースをザッとかけて、プチトマトを一緒に盛っただけのシンプルなもの。大きな皿から自分たちで取り分けて食べる。んー、美味しいことは美味しいんだけど全く感動がない。こんなんだったら家で作った方が美味しいよ。レストランでは家で食べられないようなものを食べさせてもらいたいじゃん? ましてや30分近く待ってのこと。その間なんの説明も謝辞もなし。店全体がアタフタしているピリピリした空気に包まれて、これで美味しい食事ができる人はちょっとおかしいと思う。

b0198361_662098.jpg
ロブスターは美味しいことは美味しいけど…

 あまり食べずにすぐにチェックを頼んだからかどうかわからないけど、デザート代わりにどうぞと言ってデザートワインを注いでくれた。まあまあのデザートワインだったけど、甘さがとてもくどい。それにこんなもんで今までの無礼が許されると思ったら大間違い。あー、もう今夜のレストランは大失敗だった! 期待が大きかっただけに、落胆も大きい。まあいつもいつも大成功とはいかないのが世の常なのかもしれないけど、ここまで色々と不備のある場所も珍しいかも。料金は二人で€225。金を盗まれたかのような気になってしまった。
[PR]
by seafoodie | 2004-04-24 20:00 | ヨーロッパ
Enoteca Pinchiorri (エノテカ・ピンキオーリ)
b0198361_5565814.jpg

★★★★
イタリア料理
Enoteca Pinchiorri
Via Ghibellina, 87
Firenze, Italy

 ホテルから歩いて行ったんだけど、まだ着かないかなと思っている矢先に、男の人がフッと建物の中から現れて、日本語で「どうぞ」とか言って僕たちを中に導きいれようとする。こういう呼び込みはどこでもあったし、昼間の一件で用心深くなっていた僕は、彼を半ば無視するように通り過ぎた。ところが、通り過ぎた先の番地を調べてみると、どうもさっきのところがエノテカ・ピンキオーリだった…らしい…気がする。それじゃさっきの人は店の人で、僕たちの服装を見てダイニングに来たと思って導き入れてくれたのか。赤い顔をしながら「あの…ここってエノテカ・ピンキオーリ?」と聞くと、「そうですよー、さっき“どうぞ”って言ったでしょ?」とか笑って言ってくる。どひー恥ずかしいぜっ。でも店はまだもうちょっと先だと思ってたんだもん。

 レストランの中は優雅で、トラディショナル過ぎもせずモダン過ぎもせず、僕がとても好きな雰囲気。中二階のダイニングルームに通されると、ピンクのテーブルクロスと椅子が、高級だけど堅苦しくない感じを作り出していた。日本人のサーバーからナプキンを受け取りメニューを眺めたんだけど、全部イタリア語でわからないので、その彼に説明を求める。 “A series of dishes according to our fantasy”と名づけられた、フランスで言うデギュスタシオンメニューを二人分頼むことにする。ワインリストも渡されたけど、イタリアワインは全然わからない僕。これもアドバイスを求めることにした。彼が言うには、ワインのコースメニューがあるとのこと。よくレストランで各コースに合わせてワインを出してくれるところがあるけど、ここのはそれの拡張バージョン。ワインのコースだけで10種類以上ある。一番安価なのは€150くらいからで、ページをめくると、ワインのコースだけで€2,500なんてのもある。もちろんそんなページには縁がないので、「イタリアワインだけのコース」ということを言って彼にいくつかピックアップしてもらった中から、一人€175のワインコースを頼んだ。コースの中でもセレクションがあるんだけど、それもわからないのでもう全てお任せすることにする。

b0198361_557156.jpg
シックな内装

 最初に小さなアミューズが出てきた後は、もう一品違うアミューズが出てきた。これは麦と洋ナシのこま切りの上に、魚を置いたもの。麦と洋ナシがなんともいえない微かな甘みを出していて、それと魚の身の味がとてもよく合っていた。

b0198361_557412.jpg
とてもユニークな味

 次はシェフからのプレゼントの一品。ホタテとエビ(?)と薄切りのトースト、あと小さいサザエみたいなものが入ったヤツに、目の前でブイヤベースが注がれる。海の香りで溢れていて、一口一口嬉しくなってしまうような味。ブイヤベースはこしてないみたいでちょっとだけ舌触りが気になったけど、それがまた旨味を付け加えたりしてるんだろう。この頃運ばれてきたワインはCicinis 2001という白ワイン。北イタリアからのこのワインは、南イタリアの太陽のような明るさはないものの、ほどよい酸味と後に残らないすっきりとした味わいで、どんなアピタイザーにでも合うだろう。

b0198361_557644.jpg
シーフードの香りいっぱい!

 やっとコースの最初の一品。フォアグラのテリーヌ。滑らかな舌触りとネットリした味わい、とてもいいフォアグラを使ってる。フォアグラには定番の甘い付け合せは、リンゴから作ったキューブと、プラムを入れてあるパン。どちらも果物の甘みが自然に出てて、フォアグラで重くなりがちな舌を爽やかにリセットしてくれる。

b0198361_557895.jpg
The goose liver: cooked under salt and then slightly smoked, served with an apple cube and some plum bread

 お次はTurbot。真ん中にあるのはフェンネルのピュレで、バニラの種の入ったソースとレモンの皮の入ったソースが横に並んでる。Turbot自体は洋風天ぷらな感じに調理されていて、衣が甘い香りを放っていてなかなか美味しい。バニラのソースをつけてみたんだけど、このソースがあまりにも微細な味すぎて、衣の香りに負けてしまっている。レモンの皮のソースは、甘くキャンディ状にしてあるんだけど、やっぱり皮だけあってほのかな苦味が残ってる。この苦味が好きだって人もいるだろうけど、僕にはちょっと余計なような気がした。あめ色に調理された玉ねぎも、まるでマッシュドポテトと間違ってしまうくらい軽く滑らかなフェンネルのピュレも、どちらもとても美味しかった。一緒に運ばれてきたワインはCarbonaione 1998という赤。もういきなり赤ですか!とか思ったけど、これがとても軽くてPinot Noirのような花の香りで溢れていて、Turbotととても良く合った。

b0198361_5571410.jpg
The turbot: deep-fried, with stewed fennel, vanilla seeds and candied lemon

 ロブスターの料理が二種類。右側はパン粉をつけて調理してあって、タイムの爽やかな香りがついたもの。左側はアスパラガスのソースをかけてサラダ感覚にしたもの。僕はこのサラダがとても好きだった。このアスパラガス、もしかすると生を薄切りにしてあるのかな? ほのかな苦味があってそれがソースと相まって、ロブスターの味をとても爽やかにしている。さすがに「サラダ」と呼ぶだけのことはあるよな。パン粉バージョンも美味しかったんだけど、僕には軽い方が好きだった。

b0198361_5571869.jpg
The lobster: breaded and gratinated with fresh thyme; an asparagus sauce and a salad with the claws

 パスタのコースが来る前に、またシェフが一品投げ入れてくれた。シンプルなトマトソースのリゾット。酸味と甘みがほどよく調和していて、パスタの前に舌の感覚をリセットしてくれる感じ。こんなパレットクレンザーもいいもんだな。

b0198361_5572032.jpg
トマトソースのリゾット

 次はイタリアらしいパスタのコース。手製パスタに豆とパンチェッタクリームソース。なんとサバも入ってる。パスタはこの上なくシコシコ、シャッキリしていて、パスタ本来の味がすごく濃くて、こんなに美味しいパスタは食べたことがないかもしれないくらい。サバはとてもユニークな味をこのパスタ全体に付け加えていた。サバってイタリア料理で結構食べられるものなのかな? それともこのレストラン独自の発想? どちらにしてもものすごく美味しいことには変わりない。このあたりでLuce 1995運ばれてくる。これは今回のワインコースの中で、唯一「あれ?」って感じのワインだった。ワイン自体はすごくいい。奥底にチョコレートの香りがあって、どっしりとしていて、僕の好きな赤ワインの味の組み立て。でもパスタと一緒はどうかなあ? ちょっとワインが重過ぎる気がするんですけど。

b0198361_5572394.jpg
The home made pasta: spaghetti alla chitarra (old recipe of spaghetti made by hand) with a little pea and pancetta cream and marinated mackerel

 次のパスタはagnolottiという、小さなラビオリかトーテリーニのようなもの。これにリコッタチーズとスパイスが入っていて、噛み締めるとチーズの味と一緒にほんのりとシナモンの香りがするのが印象的だった。シナモンってほどよく使えばすごくいいアクセントになる。日本の洋食屋で、トンカツの衣に少しだけシナモンを使ってたところを思い出した。ソーセージと一緒に調理してあるんだけど、なんとなく全体の印象が重たくしつこかったのが残念。リコッタチーズだからなのかな。なんか一つ二つ食べて、もういいやって気になっちゃったもん。

b0198361_5572673.jpg
The home made pasta: agnolotti filled with fresh ricotta cheese, mint, saffron and cinnamon, with sausage and salted ricotta slices

 肉のコース第一弾。子羊の肉の薄切りが、写真では見えないけどトマトのコンポートの上に乗っかっている。子羊は臭みもなく柔らかな味わいで最高の出来。トマトのコンポートがちょっとだけ甘すぎる気があったけどね。初めはトマト本来の甘さなのかなとも思ったけど、なんだかちょっと人工的に甘さを付け加えてる気もした。肉の下のトマトのコンポートを全部食べずに、半分くらいだけ肉と一緒に食べることで、個人的にいい味わいになったと思う。これと一緒のワインはSori San Lorenzo 1993。10年選手だけあって、色もうっすらと金色が入り始めているし、香りもどことなく長期間熟成させたポートワインやマデイラのような要素もあって、とてもいい。タンニンはそんなに強くないので、全体として軽い印象を持っている。子羊の柔らかな味にとてもピッタリだった。

b0198361_5572887.jpg
The lamb: slightly spiced, with tomato compote and some origan powder

 肉料理の第二弾、メインコースは鳩。胸肉をまずグリルしてからタレにつけたもののよう。これがポテトのケーキのようなものの上に乗って、その横にカリカリに調理した鳩の足をつけてある。胸肉も鳩にしてはどっしりした味わいで美味しかったんだけど、特筆すべきはこの鳩の足。カリカリになった皮と、その下の骨の周りの肉がたまらない! 香ばしさを上手く使ってあって嬉しい限り。それに一緒に来たワインCannubi Boschis 1985がもう最高。Baroloだけあって、もうさすがというほかない味。さっきのマデイラのような味の要素をもう少し強めた感じで、でもフローラルな香りはくっきりと保っていて、もう最高。どっしりとした、でもしつこくない鳩の肉に本当によく合うワインだった。

b0198361_5573147.jpg
The pigeon: the breast –first grilled and then marinated- with its candied legs and potatoes from the Mugello area

 もう最高に腹が一杯だったので、チーズコースはパス。トレイの上にこれでもかってくらいのたくさんの種類が乗ってるのは見たんだけど、今から考えるとパルミジャーノ・レッジャーノだけでも貰っとくんだったかな。日本に何度も行ったことがあるというソムリエがデザートワインはどうかと聞いてきたので、僕だけ頼んでみた。Moscato D’asti 2003というワイン。飲んでみてビックリ、これってスパークリングワインじゃん! 爽やかで少しもしつこくない甘さのスパークリングワインは、まさに4時間にもわたるご馳走を締めくくるのにピッタリ。スパークリングのデザートワインって初めて飲んだぞ。「スパークリングワインだって言ってくれなかったじゃん!」ってソムリエに言ったら、最初は僕が苦情を訴えてるのかと思って青くなっちゃったけど、このワインのチョイスに賛辞を並べ立てたらすごく嬉しそうに笑ってた。

 デザートはミルクとチョコレートを主題にしたものに、超ミニのクレム・ブリュレとオレンジゼリー(だと思うけど)、それにクラストの中に入ったレモンシャーベットがついてきた。本当に一口ずつくらいしか食べることができなかったんだけど、個人的には軽くて酸味があまり強くないレモンシャーベットと、オレンジゼリーがさっぱりしてて好きだったな。チョコレートのウエハーに挟まれたチョコレートクリームも、甘いけどちょっとダークめな味わいで美味しかった。プチ・フールもパス。食べきれないよぉ。

b0198361_5573531.jpg
The milk and chocolate: the cream, the jelly; the custard and the crispy version

 食べている途中にオーナーのマダムが挨拶に来てくれたり、日本人のサーバーのサービスも良かったし、ソムリエの兄ちゃんもこのクラスのレストランにしてはフレンドリーすぎるくらいフレンドリーだったし。最後に店を出る前には、オーナーとマダムが玄関で握手で見送ってくれたし。それにオーナーの名前を持つCanperlaia 1997 (Giorgio Pinchiorri)というワインと、I Brigidiniという薄いビスケットをお土産に貰ってしまった。味的にはパリのアラン・デュカスやル・サンクにちょっとだけ敵わない感があるものの、それは単に薄皮一枚だけのこと。これでもかというくらい客を満足させようという気合いのようなものが溢れていて、本当に気持ちのいい夜を過ごせた。一度落ちたミシュランの星を、また最近再獲得したというのも頷ける。ここはもはや一度評判の悪くなったエノテカ・ピンキオーリではない。レシートをどこかにやっちゃって正確な値段はわからないんだけど、確か二人で€750くらいだったと思う。
[PR]
by seafoodie | 2004-04-22 19:00 | ヨーロッパ
Il Latini (イル・ラティーニ)
b0198361_5494389.jpg

★★★☆
イタリア料理
Il Latini
Via dei Palchetti, 6
Firenze, Italy

 今日の夕食はIl Latini。いろんなレビューを元に決めた場所だけど、母は日本で誰か女優がここを訪れた番組を偶然見てきたらしい。なんでも開店前から大勢の人が並ぶ場所だとか。僕はLA在住でローマ出身のイタリア人Fabricioに頼んで、開店時間の7時半に予約を入れてもらっていた。予約が取れているとはわかっているものの、予約は取れないとの噂も聞いていたので、念のため15分ほど前に行く。着いてみると店の前にはもう40人くらいの人が! 7時半を少し回った頃にやっと開店。並んでいる人たちも一列に並んでいるわけじゃないから、もう店の入り口は大混乱。予約を持っている人はサーバーが紙で確認してるけど、予約を持っていない人も平気で入れてしまっている。一体どんなシステムなのかな。ほとんど予約した人たちばかりらしいので、こんな時に遠慮していられない。大声で名前を告げて中に入れてもらった。

 席はほとんど相席。僕たちの座ったのは横に長い8人がけのテーブルで、僕の左隣にはイタリア人らしき女性が2人、右隣にはアメリカ人らしい女の子たちが6人。そういえばテーブルの中で男は僕一人だったな(笑)。イタリア人の女性はもうアピタイザーをもりもり食べてる。テーブルの上にはデカイ赤ワインがあって、これは各自自由に注いで飲めるようになってる。どうやら飲んだ分だけ支払うらしい。赤ワインをガブガブ飲みながら、アピタイザーの盛り合わせ(Misto)を注文。入り口の所で切ってるプロシュート、サラミみたいなのの厚切り、クロスティーニ(トーストの上に鶏のレバーペーストを乗せたものと、もう一種類はトマトサラダを乗せたもの)、あとトマト・アルグラ・モッツァレラチーズのサラダの4種類。プロシュートはヴェネツィアで食べたものよりもずっとずっと美味しかった。色もピンクで、舌の上でとろけるようなこの感触はプロシュートならでは。サラミも胡椒の香りがプンとして美味しかったし、モッツァレラチーズとトマトは黄金の組み合わせなのに、それに僕の好きなアルグラのゴマのような風味が加わって、最高の三重奏。特筆すべきがクロスティーニ。カリカリのトーストの上に乗ったレバーペーストは、独特の風味はあるけど決して臭いということはなく、踊りだしたくなるような味だった。トマトサラダの乗った方もあっさりしててよかったけど。騒がしい店内で、赤ワインをガブガブ飲みながら食べてた。

b0198361_5494846.jpg
盛り沢山のアピタイザー!

 そうこうしているうちに、隣のイタリア人女性2人のBistecca alla Fiorentina(ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ)が運ばれてきた。これはフィレンツェの名物料理とも言えるもので、まぁ単なるTボーンビーフステーキなんだけど、塩と胡椒だけで調理してあるシロモノ。ここIl Latiniの名物料理でもあるらしい。イタリア人女性たちは「これが美味しいのよ~!」と親指を立てながら僕たちに笑顔で勧めてくれてるみたい。えへへ、もちろんそれを頼む気でいましたよ。でもすんげーデカイ! Kg単位って書いてあったから、2人だと500gずつになっちゃうのかな。あまりアピタイザーを食べ過ぎてもいけないので、美味しいものだけつまみ食いして、結構たくさん残してしまった。

 出てきたBistecca alla Fiorentinaはやっぱりすごい迫力! それにこの香ばしい匂い! 焦げ目を表面につけてあるんだけど、その肉の焦げる香りと胡椒の香りが合わさって、もうどうしようもなく食欲をそそる。一口切って口に入れると…あああぁぁぁぁぁっ、生きててよかった! 肉食動物でよかった! 人生バンザイ!的な味。隣のイタリア人女性たちも、僕たちの幸せな顔を見て満足そう。とにかくね、シンプルな味付けだからこそ肉本来の味を120%味わえる感じ。一口一口噛む度に出てくる肉汁がもう快感! フランス料理のような繊細な作品とは180度違う感じだけど、これだって肉も厳選してあるだろうし、塩も胡椒も選び抜いて、本当に適量だけ使ってあるだろうし、焼き方もすごく頃合いだし、一見無造作に見える料理でも、実際はかなりの神経を配ってあると思う。いやはや、大したもんだ。でもやっぱり全部は食べ切れなった。1/3くらい残しちゃったのが心残りだったな。

b0198361_5495091.jpg
すんげー迫力、すんげー美味しい!

 隣を見ると、なんかビスコッティを、グラスに注がれた金色の液体に浸して食べている。すんごく美味しそうだったので、それ何?って聞いてみたら(こっちは英語で聞いて、向こうはイタリア語で答えて、お互い身振り手振り)、Vin Santo(ヴィン・サント)というワインにCantuccini(カントゥチーニ)というものを浸して食べるんだそうな。すごく美味しいよ~って感じだったんで、僕たちもそれを頼んでみた。普通のワインよりももっと甘みがあって、アルコール分もちょっと強い感じかな。それにCantucciniを浸すと、カリカリのビスコッティがしっとりとなって、すっごく上品な美味しさ。甘すぎるデザートにはちょっと食傷気味だったので、このシンプルな、それでいてとても満足させてくれるデザートに本当に感動。でもこんな風に、地元に人にオススメを教えてもらえるのっていいよね。こういうコミュニケーション、あまり出会う機会がないだけに、旅の醍醐味だと思ってしまう。お値段は二人で€80ちょうど。この満足度でこの値段、素晴らしいです。

b0198361_5495573.jpg
CantucciniとVin Santo
もう最高!

 外を見るとまだ山のような人だかりが店の入り口で待っている。開店時に第一弾の客が入ってしまうと、その客が食べ終わるまで他の人を入れることができないし、相席が多いので人数的な調整も難しいんだろう。だから第一弾で入れないとかなり待つことになると覚悟しておいた方がいい。店のオープン時刻に予約して、その10分くらい前に行く、これがここで食べる一番の方法なのかも。
[PR]
by seafoodie | 2004-04-21 19:00 | ヨーロッパ
Da Fiore (ダ・フィオーレ)
b0198361_536487.jpg

★★★½
イタリア料理
Da Fiore
San Polo 2202
Venice, Italy

 リアルト橋のエリアからは15分ほどの場所。狭い入り口をくぐりぬけると、濃い茶色で統一された、センスのいいダイニングルームが広がっていた。僕たちが通されたのは運河沿いのとてもいい席。最初の客だったからなのかな。メニューは全てイタリア語。全然わからなかったので、サーバーに英語での説明を求めて、やっと注文することができた。肉料理は一つもなし。全てシーフード。やっぱり水の都のレストランだけのことはある。

b0198361_5365082.jpg
右側の花があるところがレストラン
僕たちの席はこのすぐ中側だった

 まず最初にアミューズの位置づけのアピタイザーが出てきた。これはル・サンクでも食べたTurbotという魚とアーティチョークの“タルト”。なんとなく魚のすり身のような雰囲気のこの一品は、魚の香りがプンとして美味しかった。でもアピタイザーとしてはどうかなあ。結構オイリーだし、味自体が重いので、これだけでお腹が一杯になってしまいそう。アピタイザーはその名の通り、食欲を増進させるような働きがなくっちゃ。美味しい料理だったけど、アミューズとして出されたってのがちょっと悔やまれた。

b0198361_536522.jpg
Turbotとアーティチョークのタルト

 最初に頼んだのはエビとアスパラガスのリゾット。この説明を聞いた瞬間に食べたくなった一品。これは2人前からということで、母と一緒に頼むことにした。テーブルのワキで皿に注いでくれるこのリゾット。香りからしてすっごく美味しそうだったんだよね。ネットリしたリゾットを一口食べると…あぁ、もう小躍りしてしまいたくなるくらいの至福状態。エビの旨味が120%発揮されていて、それにアスパラガスの新鮮な風味が加わっている。奥底に懐かしいような味を感じるのはなぜだろう? まるで日本のおじやを食べているかのような、底に日本の出汁的なベースがある。これってエビが出してる旨味なんだろうか、それとも加えてあるチーズか何かから出る旨味? とにかくこの一品には打ちのめされてしまった。もう感動。わき目もふらず食べ尽くしてしまった。

b0198361_5365434.jpg
エビとアスパラガスのリゾット
美味しい美味しい、超美味しい

 メインコースは僕は舌平目でアスパラガスを巻いたもの。最初のコースとアスパラガスが重なるからどうかなとか思ったんだけど、これがもう大成功! 軽く焦げ目をつけてある舌平目とアスパラガスは香ばしい匂いを放っていて、それがこのソースと混ざるともう最高! 舌平目の身がホロホロしたところに、アスパラガスの繊維質の歯ざわり、それに香ばしさとソースの香りが加わって、ああもう極楽至福。本当にいい一品を頼んだなぁ。

b0198361_5365666.jpg
舌平目のアスパラガス巻き

 母はSea Bassを注文。これは下にリンゴが敷いてあって、バルサミコ酢をメインにしたソースがかかってる。僕も一口もらってみたけど、バルサミコ酢のソースがSea Bassに何とも妖しい印象をつけていて、これもなかなか美味しかった。でも母も僕も、舌平目の方が美味しいという結論に達したけど。

b0198361_5365868.jpg
Sea Bass

 デザートは僕はバニラのジェラートに洋ナシの赤ワイン漬け。母はレモンシャーベットにリコリスがかかったものを注文。バニラのジェラートは期待を裏切らずに美味しかったけど、母にはレモンシャーベットはちょっと酸っぱすぎて、それにリコリスの苦味が好きじゃなかったようだ。まあメインに比べればデザートは少し見劣りするものの、及第点をあげられるレベル。

b0198361_537036.jpg
ジェラートと洋ナシの赤ワイン漬け

b0198361_537288.jpg
レモンシャーベット

 サービスは、満員でちょっとあたふたしてた感もあったけど、なかなかよかったと思う。ここのレストランの料理本があったので買いたいとサーバーの一人に言うと、ニコッと笑って表紙の裏にサインをし始めた。え?とか思って本の中の写真を見ると、なんと彼がここのレストランのオーナーだった。奥さんがシェフをやってるのかな。いやー、オーナーもサーバーの一人に加わってるなんてちょっと驚き。帰るときもにこやかに握手で送り出してくれたし、Osteria Da Fioreでのディナーは大成功だった。お値段はワインを一本頼んで、二人で€202。そうそう、特筆すべきがここのワインの価格。ほとんどが€30~40のレベルで、とてもいい感じ。パリの店では最低価格が€80くらいだったので、ここのワインの安さにとても驚いてしまった。€202って、あのレベルの味とサービスにしてはとてもお買い得だと思う。

b0198361_537457.jpg
ここの店の料理本

[PR]
by seafoodie | 2004-04-20 19:30 | ヨーロッパ
La Tour d’Argent (ラ・トゥール・ダルジャン)
b0198361_5311096.jpg

★★½☆
フランス料理
La Tour d’Argent
15 quai de la Tournelle
Paris, France

 ラ・トゥール・ダルジャンは400年以上前に創業した鴨料理が有名なレストラン。ちょっと前までミシュランの3つ星を保っていたんだけど、1996年に2つ星に降格されてしまった場所。降格されたときには、レストランのオーナーはかなり憤慨したらしい。降格の理由は、昔からの味のみを守り続けていて革新性がないとのことらしい。

 レストランの中のウェイティングルームのような場所でちょっと待たされた後、エレベーターに乗ってダイニングルームへ。窓際の席をもらったので、セーヌ河が見えてとてもいい景色。僕は昔ながらの血のソースを使った鴨を、母には軽いオレンジソースの鴨を注文しようと思ってたんだけど、鴨は2人分からしか注文できないらしい。仕方ないのでオレンジソースの鴨を最初に頼んだんだけど、どうしても伝統的な血のソースを食べなきゃすごく後悔する気がして、すぐに注文を変更してしまった。母にもOKをもらったし。

b0198361_5315173.jpg
ウェイティング・ルームにあった昔の食器

 僕のアピタイザーはザリガニとアスパラガスのサラダ。ウォータークレストを中心にしたサラダには、ケシの実が入ったヴィネグラットがかかっていてとても軽くて美味しい。鴨の肉も入ってたみたいだけど、なんかちょっとドライであまり入っている意味がわからなかった。ザリガニの身の甘さとアスパラガスの爽やかさで十分だったし。母はスモーク・サーモンを注文。こちらも美味しかったらしい。

b0198361_5315428.jpg
ザリガニの頭は飾りだけ

b0198361_5315642.jpg
スモーク・サーモン

 さてメインの鴨。これにはチョコレート色のネットリとした血のソースがかかってきた。鴨の身と骨をプレスして、血と骨髄から出る旨味を使うらしい。一口食べてみると、…なんかソースがザラザラした舌触り。それにとても微弱ながらもレバーのような臭みも感じられる。確かにいい旨味は感じられるんだけど、はっきりいってとても重たいソースだ。でもこれが400年前からの味なんだと思うと、なかなか感慨深いものはある。母は「なんか牛タンみたいな雰囲気で美味しい」との感想。牛タンはちょっと違うんじゃないかと思ったけど、いわゆる“臭み”がその印象を作ってるんじゃないかと思う。一緒についてきたのは、たぶんポム・フリットの独自バージョンみたいなヤツ。ポテトで作った風船といった感じ。これは重いソースの印象を洗い流してくれる、素晴らしい付け合せだった。この鴨料理、まぁこれは一度は食べてみたかったものなのでこれでよかったけど、もう一度は食べる気にならないな。今度もし来るとしたら、胡椒のソースか、オレンジソースで食べてみたいもんだ。食べていると、他のテーブルで注文を取っているときに、サーバーが焼き方を尋ねているのが聞こえてくる。僕たちには聞いてくれなかったぞ。そういえば、日本人は例えばレアで注文して血が滲み出るのを持っていくと気持ち悪いといって返されるというので、日本人にはミディアム以上しか出さないということをネットで読んだことがある。これがそういうことか? なんかバカにされたみたいで腹が立ったな。確かに自分で注文したのに皿を突き返す日本人も日本人だけど、そういう時って普通は「こんな感じですけど、本当によろしいんですか?」って確認するのが本当じゃん? なんか星付きレストランとは思えないような待遇かもしれない。…でももしかしたら鴨料理は焼き方を聞かないってのが普通で、あのテーブルで注文していたのは他の料理だったのかもしれないけど。

b0198361_5315873.jpg
これぞラ・トゥール・ダルジャンの鴨料理

 電車の時間もあるので早々にお勘定を頼むと、これから鴨料理の第二弾が来るんですよとのこと。まぁ10分くらいならということで、次の皿を待ってから行くことにした。この皿は鴨の違う部分(うー、こういうの苦手だからよくわからないよう)をこんがりと焼いて、それに塩をつけただけのもの。香ばしく調理された鴨に、海の塩から出る旨味。これはサッパリとして本当に美味しかった。時間がなかったので、ゆっくりと味わえなかったのが残念。

b0198361_532037.jpg
鴨の違う部分
ソースをつけない方が美味しい

 お値段はワインを頼まずに、(シャンペン+アピタイザー+鴨料理)×2で€293。僕のサラダが€75で鴨が€60。サラダは確かに美味しかったけど、この値段が納得できるかというのはちょっと微妙なところ。サービスもなんとなく冷たく、よそよそしくて、ル・ブリストルやル・サンクに比べると明らかに見劣りしてるし。結局のところ、ここは“伝統の料理”というものを体感しに行く、いわば博物館のようなところだと思えばいいと思う。ここで至福の体験をしようとすると、ちょっとガッカリするかもしれない。ちなみに僕たちの食べた鴨の通し番号は、1890年から数えて1,014,917羽目。
[PR]
by seafoodie | 2004-04-18 12:00 | ヨーロッパ
Le Cinq (ル・サンク)
b0198361_5184060.jpg

★★★★
フランス料理
Le Cinq
31, avenue George V
Paris, France

 豪華なエントランスホールを通り抜けていくと、すぐに「ル・サンクにお越しですか?」とのヘルプの声が。こういう気の遣いようがやっぱり素晴らしい。その人に案内してもらって、緑色の観葉植物で溢れた花瓶のあるル・サンクに入った。このアレンジはアメリカ人のフローリストが行っていて、ここのホテルとレストランの名物になっているらしい。

b0198361_5184353.jpg
すんごくアバンギャルドなアレンジ

 シャンペンを飲みながらメニューを眺める。軽いコースと、フルのデギュスタシオンコースがあって、母は軽いコースがよかったらしいんだけど、そんなに滅多に来るわけじゃないし後悔するのもイヤなので、押し切って二人ともフルのコースにしてしまった。

 最初にアミューズとして、マグロのタルタルの乗ったスプーンが出てきた。マグロのタルタルだけじゃなくて、何かのスパイスも加えてあるみたいで後味がとても面白かった。なんだか最初に謎々を出されたみたいで、シェフに挑戦されてる気になってきて、すごく興奮してしまう。

b0198361_5184585.jpg
マグロのタルタルには何か密かな秘密の味が

 最初のコースはエビのカルパッチオにレモンの細切りを加えたもの。この上にオセトラ・キャビアが乗っている。爽やかなエビの風味に、レモンの面白い舌触り、それにキャビアの魚っぽい塩味が加わって、口の中には潮風が流れる。キャビアの塩味があってこそ、エビの甘味が引き立つというもの。単に成金主義というわけではないキャビアの存在意義を、まざまざと見せつけられた感じ。

b0198361_5184760.jpg
Carpaccio of Dublin Bay prawns with “cédrat” lemon and Osetra caviar

 次はグリーンアスパラガス。一つはブラックオリーブの刻んだのが挟んであって、一つはトリュフのコマ切りが挟んである。パルメザンチーズのソースがかかっていて、上にはポレンタを香ばしく焼いたものが乗っている。…あ~、もう幸せ! グリーンアスパラガスの味の濃いことといったら! ここまで力強いアスパラガスは食べたことがない。それをパルメザンチーズのソースが何倍にも引き立ててる感じ。ブラックオリーブとトリュフとで食べたときの印象が全然違うし。これ、今回のコースの中で一番好きな料理だったかもしれない。本当に感動。シェフに脱帽。それでもってこの料理が、頼んだ白ワインPuligny Montrachet “champ canet” 2001 (J.M. Boillot)と本当によく合うんだ! どちらも優しい味わいなんだけど、料理の味がワインの隠れた味を引き出してくれる感じ。さすがソムリエのチョイスだけある。

b0198361_5185193.jpg
Green asparagus with parmesan cheese and truffle, polenta and preserved black olives

 お次は魚のコース。Turbotというヒラメの類の魚と、スイカを細かく細かく切ったものがあって、その上にライムベースのソースがかかってる。このスイカが曲者で、最初はセロリと洋ナシかと思ったくらい、場所によって味わいが違う。美味しい白身魚を食べてると、フッと甘味が口の中に広がる。これがたぶん甘い部分のスイカなんだよね。白身魚自体は、ル・ブリストルで食べたものよりちょっとドライな感はあったけど、まぁ魚自体が違うんだから仕方がないかも。このソースの泡の上にかかってるのが、たぶん山椒の粉じゃないかと思うんだけど、これが全体的な雰囲気をミステリアスに仕上げていた。

b0198361_5185455.jpg
Roasted line-caught turbot with water melon, aromatic broth of lime and spices

 次に来たのは、アーティチョークとトリュフの“タルト”。まるでタルト・タタンのような仕上がり。上に乗ってるソースはちょっと酸味が出っぱってて、僕の好みには少し合わないんだけど、トリュフの香りにパイ皮のサクサク。今までの料理とは違う味わいを楽しめた。

b0198361_5185636.jpg
Savory tart of artichokes and Perigord truffle

 次は、蓋を開けたときにまず香ばしい匂いで一杯になった。ロブスターをスモークしたものをモレルマッシュルームと一緒にローストしたものらしい。あー、ロブスターをローストするだけでも香ばしいのに、さらに殻と一緒にスモークしてあるなんて! それにちょっとワイルドな香りのするモレルマッシュルームが加わって、このコースは香りのオーケストラ! もう満面の笑顔になりながらいただいてしまった。香りもだけど、ロブスターはプリプリしてて、味ももちろん素晴らしかった。

b0198361_5185979.jpg
Lobster smoked in its shell and roasted with morel mushrooms

 さてお肉のコース。僕は子牛のスイートブレッドを注文。これはアスパラガスとモレルマッシュルームと一緒に調理してあって、それにヘーゼルナッツオイルがかってる。これメインなんだけど、唯一あまり好きじゃない味わいだった。スイートブレッドがちょっとレバーくさいんだよね。まぁ内臓なんだから当たり前といえば当たり前なんだけど、ソースの味と相まって、ひどく重たい印象になってしまっている。アスパラガスとモレルマッシュルームもいいんだけど、なんか今回の旅行はこの2品ばかり出てきた感じだな(笑)。まぁ季節がらどこでも旬のものを出そうとしてるだけなんだけど。それにしても、ここまで素晴らしいコースだっただけあって、この味わいの重たさがとても悔やまれた。頼んだ赤ワインはVognay 2000 (J.M. Boillot)。同じメーカーのワインらしく、底に流れるテーマは一緒で、でも白とは全く違う性格のワイン。母が重いワインはダメな方なので軽い赤を頼んだら、確かに軽いんだけど味わいは素晴らしいワインを選んでくれた。若いソムリエだったんだけど、やるじゃん!って感じ。

b0198361_519215.jpg
Farm raised veal sweetbreads with asparagus and morel mushrooms in hazelnut oil

 母が頼んだのはピレネーから来た子羊。とても柔らかな、でもしっかりと主張のある味で、僕はこっちの方が好きだったかも。失敗したなぁ。

b0198361_519563.jpg
Milk-fed lamb from the Pyrénées with fresh cream cheese and herbs

 デザートコースの前には、メニューに書いてなかったチョコレートのお菓子が出てきた。ムースの密度が濃いバージョンといった感じで、でもブラウニーほど重くない感じ(ブラウニーと比べるなよ(笑))。甘さを抑えたダークな味わいは、口の中をサッパリさせてくれた。

b0198361_519739.jpg
ちょっとしたチョコレートケーキは大人の味

 最初のデザートは洋ナシをリコリスで煮たものなのかな? それにアイスクリームが添えられてた。洋ナシは甘すぎもせず、とても上品で豊かな味わい。普通僕はリコリスの風味は嫌いな方なんだけど、このコースではでしゃばらずに、洋ナシに豊かな香りを加えていた。これと一緒についてきたアイスクリームがスゴイ。メニューには“Sechuan pepper”って書いてあったから、中国は四川のスパイスなの? それが少し入ってるみたいで、鼻に微かな刺激が抜けていく。それが本当にギリギリの点を見切ってる。これもまたまたシェフに謎かけをされてるみたいで、楽しくなってしまった。こういう味の冒険、大好きなんだよ~!

b0198361_5191197.jpg
Pear square with liquorice flavour, ice cream in Sechuan pepper scent

 次にはMontlouis moelleux 2002 Domaine F. Chidaineというデザートワインが運ばれてくる。これはシャトー・デュケムのようなこれでもかという甘さではなく(でも好きなんだけど)、もっとさっぱりとした甘さ。後味まであまり残らない甘さっていうのかな。軽い感じですごく好きだった。これがデザートの一品として数えられてるってのも楽しいよね。

 最後のデザートはチョコレート・メドレー。チョコレートを題材に、いろんな形のお菓子が出てくる。個人的には、このムースのデザートは甘すぎた。でもアイスクリームは美味しかったぞ。

b0198361_5191458.jpg
チョコレート・メドレー

b0198361_5191829.jpg
プレゼンテーションがまたカワイイよね

 最後の最後には僕はペパーミントのインフュージョンを注文。それと一緒に、空色のグラスに特別な高級ミネラルウォーターを注いでくれた。今まで味わってきたエヴィアンと比べると、この水は軽くて淡雪のような味わい。これと比べるとエヴィアンは苔臭く思えてしまうほど。最後に水で〆るなんて本当に素晴らしい演出だと思う。でも演出っていうだけじゃなくて、やっぱり最後には美味しい水を飲みたいもんね。

b0198361_5192164.jpg
ペパーミントインフュージョンと美味しい水

 評論家の中にはル・サンクの3つ星は頷けないって人もいるみたいだけど、僕はとてもいい時間を過ごせた。メインのスイートブレッドだけがちょっと「?」な感じだったけど、味といい演出といいサービスといい、どれをとっても一級品。こんなこと言っちゃグルメな人に怒られちゃうかもしれないけど、タイユバンよりも印象が強かったな、ここ。ちなみにお値段の方は、ハーフボトルのワインを2本頼んで、二人で€707。目が飛び出そうな値段だけど、まぁ毎日こんなのを食べるわけでもなし。雰囲気と味で、十分元は取れた感じ。
[PR]
by seafoodie | 2004-04-17 19:00 | ヨーロッパ
Le Bristol (ル・ブリストル)
b0198361_5132131.jpg

★★★★
フランス料理
Le Bristol
112, rue du Faubourg Saint-Honoré
Paris, France

 このレストラン、冬の間は屋内に席があって、夏の間はテラスのような場所に移るらしい。「夏」レストランは5月からだったので、今回はまだ屋内の席。こんな天気のいい日に外で食べたら美味しいだろうになぁ。でもまあしょうがないので、シャンペンを飲みながら、今回のランチはちょっと豪華にということで、“Spring Flavours”というコースメニューを頼んだ。あ、そうだ。メニューは英語も日本語もあるらしかったんだけど、母がいるからということで日本語のメニューを頼んだんだよね。そしたら僕、日本語のメニューが読めないことが発覚! いや、日本語は読めるんだけど、どんな料理か咄嗟に頭に浮かんでこない! ずっとアメリカでは英語のメニューばかりを読んでたんで、どうもレストランの思考回路は英語の頭に直結してるらしい。いや、これにはマジであせった。後で英語のメニューを貰っておさらいしたけど(笑)。

 最初のコースは卵の殻の中に、半熟卵とモレルマッシュルーム(大好き!)とアスパラガスのスープが入ってるヤツ。このプレゼンテーションがまたいいんだ。なんとなくお伽の国のような感じで、このままストーリーを付けられそうな感じ。卵の中に、一緒についてきたパンをつけて食べると、もう周りがパァァッと明るくなったよう。アスパラガスのスープと卵の優しい味わいに、モレルマッシュルームのちょっとだけスパイスのような味が加わって、「春」という概念を凝縮したような味わいだった。笑顔になっちゃう料理って本当にあるんだよね。いやー、最初からこの分だったら期待できそうだぞ。

b0198361_5133265.jpg
Farm hen egg, soft boiled, morel mushroom and asparagus broth and country loaf “soldiers”

 お次のコースはトマトのガズパッチョ。最初はキュウリのゼリーが注がれている緑色の皿を持ってきて、その上にトマトのガズパッチョを注いでくれるという演出つき。真ん中にはグアカモーレが盛ってあって、その横にはアボガドの薄切りが乗ってる。スプーンでキュウリのゼリーとトマトのガズパッチョをすくって食べる。この二つ、もう黄金の組み合わせ! 春から初夏にかけての爽やかな味わいが口一杯に広がる。コショウを本当に上手く使ってあって、スパイスは全然突き出ていなくて、トマトの味わいを引き立てる役に留まっている。すごいよー。これも感動の料理。

b0198361_5133447.jpg
Tomato gazpacho soup and cucumber jelly, guacamole with mild peppers

 次は魚のコース。サルガッソー海域のアナゴを香ばしく調理したものが、パセリのピュレの上に乗っていて、それにガーリックの泡がかかってる。一口食べてみると……しょっぱい、しょぱすぎる! なんだか今回の旅行は塩辛い料理に当たる率が多いなぁ。母と二人で「しょっぱいよねー」とか言いながら食べてた。僕も母も全部食べきれずに残したら、不満の顔をどこかから見ていたのか、サーバーが何か問題があったのか聞いてくる。OKだったって言ったんだけど、「本当に?」ってあまりにもしつこく聞いてくるもんだから、個人的にはちょっとだけ塩辛過ぎたみたいということを告げると、すごく謝って何か他の魚で作り直しましょうかと聞いてきた。それは結構ですって伝えたんだけど、一度出てきた肉用の食器を下げて魚用の食器を持ってきたんで、これは持ってきてくれちゃうなってのは見え見えだった。

b0198361_5133645.jpg
Eel from the Sargasso seas “meunière”, fine puree of flat leaf parsley, frothy Lautrec garlic broth
(ちょっと食べかけでゴメンなさい)

 出てきたのは白身魚の上にチーズのクラストが乗せてあって、その周りにカレーのようなスパイスを使ったソースを乗せたもの。「今度は塩辛くないと思いますよ」という言葉どおり、中までモイストな白身魚はとても優しい味わいで、これに周りのソースをつけて食べると、スパイスのお陰で魚の味が強調されてもう最高! 本当に美味しかった。もうお腹が一杯になりかけてたんだけど、これは最後まで食べてしまった。

b0198361_5133968.jpg
しょっぱすぎない白身魚

 肉のメインコースは子羊の肉にハーブを纏わせて調理したもの。肉も最高、ソースも最高。付け合せがまたまたしょっぱすぎたけど(笑)、子羊自体は本当に満足のいく味わいだった。

b0198361_5134645.jpg
Rack of lamb from the Aveyron, roast with herbs, Lautrec garlic croquettes and “violin” courgettes marmalade

 この後はチーズをいくつか楽しんだ後、デザートコースの始まり始まり。4種類のマカロンとかが出てきたあと、最初はイチゴ尽くしのデザート。イチゴのコブラー(だと思う)、イチゴのシャーベットとアイスクリーム、それにイチゴの綿菓子! 中でも特筆すべきはイチゴのシャーベットとアイスクリームが入った真ん中のヤツ。走りのイチゴの爽やかな酸味とバニラアイスの甘味が見事に調和して、心から満足させてくれる味を作り出していた。コブラーも美味しかったし、綿菓子も楽しかったし。いやはや、心からウキウキさせてくれるようなデザートの一品だった。

b0198361_5134883.jpg
グラスに入ってくるミニマカロンがカワイイ

b0198361_5135168.jpg
The first “guariguette” strawberries prepared in different styles

 お次のデザートコースは、お菓子の中にダークチョコレートがつまったヤツと、もう一本お菓子の中にコーヒークリームを目の前で注いでくれるヤツ。その下にはコーヒーアイスクリーム。もうお腹がはちきれんばかりに一杯で全部は食べられなかったんだけど、特にコーヒーアイスクリームは軽い感じで、コーヒーの香りで口の中を洗い流してくれるみたいでとてもよかった。

b0198361_5135422.jpg
Dark chocolate velvet cream with crispy praline and pure Arabica coffee ice cream

 最後にプチフールを乗せた台を運んできたんだけど、もう絶対に食べられないというと、ちゃんとお土産に包んでくれた。んー、サービス良し、味も抜群で、なんでこのレストランが3つ星じゃないのか不思議なくらい。ここ、絶対将来すぐに3つ星が取れるんじゃないかな。いやはや、ここでランチを食べて本当によかった。約3時間の至福のランチ、心の底から満足させてくれた。お値段は二人で€413。ひぃぃぃぃぃ。
[PR]
by seafoodie | 2004-04-16 12:30 | ヨーロッパ
Le Cameleon (ル・カメレオン)
b0198361_544326.jpg

★★★½
フランス料理
Le Cameleon
6 rue de Chevreuse
Paris, France

 予約時間の5分前くらいに着いてみると、まだ従業員が賄いの食事をしている様子。仕方がないのでちょっと周りをぶらついてから戻ってみると、やはり僕たちが一番の客だった。最初にキールのような食前酒とサラミをサービスしてくれて、それをつまみながらメニューを眺める。愛想のいいウェイターにアッシ・パルマンティエのことを聞いてみると、残念ながら今日はないらしい。…くそー、なんか最後までアテが外れちゃった感じだぜ。でも気を取り直して、僕はインゲンとフォアグラのサラダ、母は砂肝のサラダをアピタイザーに。メインは僕はオススメらしいソーセージを、母はビーフを注文。パンが出てきたときに、「あらー! フランスパン!」と喜んだ母を笑ってしまった。当たり前だよ、ここフランスなんだから。

 インゲンとフォアグラのサラダは、フォアグラの薄切りと、鴨の胸肉のスモークされたヤツっぽいものも入っている。インゲンは軽いドレッシングがかかっていて、春らしいとても軽い味わい。フォアグラはネットリとしているんだけど全然重くも臭くもなくて、あーこれが本場のフランス料理なんだねってことを感じさせてくれる。鴨の胸肉は口の中でとろけてしまうような味。普通は脂の部分は好きじゃないんで切り離しちゃって食べないんだけど、この脂身の部分はまるでフォアグラのように口の中で溶ける。高級レストランみたいな派手さはないんだけど、フランス家庭料理の真髄を見た感じで、すごく美味し嬉しかった。母の砂肝も全く臭みがなくて、口の中一杯に広がるジューシーな、それでいてどっしりした味わいが本当にスゴかった。

b0198361_5443559.jpg
Salade de Haricots Verts, Foie Gras et Magrets

b0198361_5443925.jpg
Salade de Gésiers Confits à la Graissa d’Oie

 さてメインのソーセージ。もう本当に最高! 昔子供の頃食べたフランクフルト・ソーセージをもっともっと高級にした感じ。全然しつこくなくて、いくらでも食べられてしまう。それに特筆すべきが、一緒についてきたポテトのピュレ。アメリカで言うマッシュド・ポテトなんだけど、シンプルながらに「なんで??」っていうほど美味しい。全てがぎりぎりの線なんだよ。念入りにピュレにしてあるポテトは舌触りが滑らかで、もうそれだけで快感の世界だし、味付けも薄すぎも濃すぎもせず、まさにパーフェクト。いやー、これには本当に度肝を抜かれた。グルマン・ピュスさんオススメのアッシ・パルマンティエにもポテトのピュレを使ってあるみたいなんで、なんかその美味しさを垣間見れた感じで嬉しかったな。あー、でも実物が食べてみたい~。

b0198361_544425.jpg
Saucisse Fumée d’Auvergne au Four, Purée de Terre Maison

b0198361_5444437.jpg
Filet de Bœf au Piovre Rose et Pistaches

 美味しい食事と、Broilly 2002という軽い赤ワインですっかりご機嫌。ちなみにLe Cameleonでのディナーのお値段は二人で€80ちょうど。
[PR]
by seafoodie | 2004-04-15 19:00 | ヨーロッパ
Ze Kitchen Galerie (ズ・キッチン・ギャラリー)
b0198361_57968.jpg

★★★☆
フランス料理
Ze Kitchen Galerie
4, rue des Grands Augustins
Paris, France

ウェブでもガイドブックでも評判のズ・キッチン・ギャラリー(Ze Kitchen Galerie)。地下鉄の駅Odéonから歩いて行ったんだけど、そのモダンな外観から最初はレストランだとわからなかった。コンテンポラリーなアートが飾ってあるし、食器もとてもアバンギャルドな感じ。でもナイフなんかは使い勝手はイマイチな気がしたぞ。

b0198361_571516.jpg
見た目はいいけどちょっと使いづらいナイフ

 僕はイカ入りのニョッキをアピタイザーに頼み、母はその日のスペシャルのスープ。ニョッキはイカの香りがプンとしてとても美味しそう。上にイクラが乗ってて、さすがモダンなフランス料理だなって感じ。ニョッキは歯ざわりが良くてとても美味しいんだけど、なーんか味がちょっと濃すぎる感じがするんだよね。それだけならまだしも、その上に塩からいイクラが乗ってるもんだから、一緒に食べるととてつもなくしょっぱく感じてしまう。うーん、イクラの塩加減を計算して、ニョッキの味付け自体はもう少し控えめにしたらよかったのに。でもイカとの組み合わせは特筆に価する。イカの香ばしい匂いがこのニョッキと合ってとてもグー。いかんせん味の濃さが惜しまれたなぁ。母のスープはよく聞き取れなかったんだけど、どうもマメかアスパラガスのスープにレモングラスが入っているものらしい。これもちょっと味が濃かったけど(ここのシェフの性格なのかな?)、ネットリとしたこのスープは春の味わいそのものという感じだった。

b0198361_572236.jpg
味が濃すぎるニョッキ

b0198361_572480.jpg
春の息吹を感じさせてくれるスープ

 メインは僕は今日のスペシャルの舌平目、母は子羊を注文。舌平目には僕の嫌いなシイタケが添えられててゲゲッて感じだったけど、舌平目自体はまあ美味しかった。…んーでもね、なんか平凡な味わいだってことは否めなかったな。かなりの評判だったもんだから期待し過ぎてたのかもしれないけど。母の子羊にはカレーのようなスパイスを使ったソースがかかってて、これは美味しかった。一緒にコーンブレッドの細切りが添えられてた。まぁこれも涙が出るほど感動させてくれる味じゃなかったけど、及第点という感じの料理。んー、他の人の感想を読んでから行ったから期待の閾値が高かったのかもしれない。美味しいことには変わりないので、ここはオススメのレストラン。お値段はワインを頼まなかったので、二人で€62。

b0198361_572891.jpg
舌平目は結構普通に美味しい

b0198361_573146.jpg
子羊にはスパイスを使ったソース

[PR]
by seafoodie | 2004-04-15 13:00 | ヨーロッパ