シアトル近辺の美味しいレストラン食べ歩き
by seafoodie
プロフィール
シアトル在住のAlexです。美味しいものが大好きなので、レストラン訪問記をまとめてみました。

サイトの意図や星づけに関しては、はじめにをお読みください。

シアトルのレストランをお探しの方は、下の「カテゴリ」の中から [一覧] シアトル をお選びください。

日記はこちら
カテゴリ
全体
はじめに
[一覧] シアトル
[一覧] 北アメリカ
[一覧] ヨーロッパ
[一覧] アジア
[一覧] 南アメリカ
[一覧] オセアニア
シアトル
北アメリカ(シアトル以外)
ヨーロッパ
アジア
南アメリカ
オセアニア
以前の記事
2016年 10月
2015年 10月
2015年 08月
2015年 06月
2014年 07月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 03月
2009年 07月
2009年 05月
2009年 02月
2008年 12月
2008年 09月
2008年 06月
2008年 04月
2007年 08月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2005年 12月
2005年 08月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
2004年 08月
2004年 04月
2003年 06月
2003年 05月
2003年 04月
2003年 03月
2003年 02月
2003年 01月
2002年 12月
2002年 11月
2002年 10月
2002年 09月
2002年 08月
2002年 07月
2001年 01月
検索
その他のジャンル


Le Cinq (ル・サンク)
b0198361_5184060.jpg

★★★★
フランス料理
Le Cinq
31, avenue George V
Paris, France

 豪華なエントランスホールを通り抜けていくと、すぐに「ル・サンクにお越しですか?」とのヘルプの声が。こういう気の遣いようがやっぱり素晴らしい。その人に案内してもらって、緑色の観葉植物で溢れた花瓶のあるル・サンクに入った。このアレンジはアメリカ人のフローリストが行っていて、ここのホテルとレストランの名物になっているらしい。

b0198361_5184353.jpg
すんごくアバンギャルドなアレンジ

 シャンペンを飲みながらメニューを眺める。軽いコースと、フルのデギュスタシオンコースがあって、母は軽いコースがよかったらしいんだけど、そんなに滅多に来るわけじゃないし後悔するのもイヤなので、押し切って二人ともフルのコースにしてしまった。

 最初にアミューズとして、マグロのタルタルの乗ったスプーンが出てきた。マグロのタルタルだけじゃなくて、何かのスパイスも加えてあるみたいで後味がとても面白かった。なんだか最初に謎々を出されたみたいで、シェフに挑戦されてる気になってきて、すごく興奮してしまう。

b0198361_5184585.jpg
マグロのタルタルには何か密かな秘密の味が

 最初のコースはエビのカルパッチオにレモンの細切りを加えたもの。この上にオセトラ・キャビアが乗っている。爽やかなエビの風味に、レモンの面白い舌触り、それにキャビアの魚っぽい塩味が加わって、口の中には潮風が流れる。キャビアの塩味があってこそ、エビの甘味が引き立つというもの。単に成金主義というわけではないキャビアの存在意義を、まざまざと見せつけられた感じ。

b0198361_5184760.jpg
Carpaccio of Dublin Bay prawns with “cédrat” lemon and Osetra caviar

 次はグリーンアスパラガス。一つはブラックオリーブの刻んだのが挟んであって、一つはトリュフのコマ切りが挟んである。パルメザンチーズのソースがかかっていて、上にはポレンタを香ばしく焼いたものが乗っている。…あ~、もう幸せ! グリーンアスパラガスの味の濃いことといったら! ここまで力強いアスパラガスは食べたことがない。それをパルメザンチーズのソースが何倍にも引き立ててる感じ。ブラックオリーブとトリュフとで食べたときの印象が全然違うし。これ、今回のコースの中で一番好きな料理だったかもしれない。本当に感動。シェフに脱帽。それでもってこの料理が、頼んだ白ワインPuligny Montrachet “champ canet” 2001 (J.M. Boillot)と本当によく合うんだ! どちらも優しい味わいなんだけど、料理の味がワインの隠れた味を引き出してくれる感じ。さすがソムリエのチョイスだけある。

b0198361_5185193.jpg
Green asparagus with parmesan cheese and truffle, polenta and preserved black olives

 お次は魚のコース。Turbotというヒラメの類の魚と、スイカを細かく細かく切ったものがあって、その上にライムベースのソースがかかってる。このスイカが曲者で、最初はセロリと洋ナシかと思ったくらい、場所によって味わいが違う。美味しい白身魚を食べてると、フッと甘味が口の中に広がる。これがたぶん甘い部分のスイカなんだよね。白身魚自体は、ル・ブリストルで食べたものよりちょっとドライな感はあったけど、まぁ魚自体が違うんだから仕方がないかも。このソースの泡の上にかかってるのが、たぶん山椒の粉じゃないかと思うんだけど、これが全体的な雰囲気をミステリアスに仕上げていた。

b0198361_5185455.jpg
Roasted line-caught turbot with water melon, aromatic broth of lime and spices

 次に来たのは、アーティチョークとトリュフの“タルト”。まるでタルト・タタンのような仕上がり。上に乗ってるソースはちょっと酸味が出っぱってて、僕の好みには少し合わないんだけど、トリュフの香りにパイ皮のサクサク。今までの料理とは違う味わいを楽しめた。

b0198361_5185636.jpg
Savory tart of artichokes and Perigord truffle

 次は、蓋を開けたときにまず香ばしい匂いで一杯になった。ロブスターをスモークしたものをモレルマッシュルームと一緒にローストしたものらしい。あー、ロブスターをローストするだけでも香ばしいのに、さらに殻と一緒にスモークしてあるなんて! それにちょっとワイルドな香りのするモレルマッシュルームが加わって、このコースは香りのオーケストラ! もう満面の笑顔になりながらいただいてしまった。香りもだけど、ロブスターはプリプリしてて、味ももちろん素晴らしかった。

b0198361_5185979.jpg
Lobster smoked in its shell and roasted with morel mushrooms

 さてお肉のコース。僕は子牛のスイートブレッドを注文。これはアスパラガスとモレルマッシュルームと一緒に調理してあって、それにヘーゼルナッツオイルがかってる。これメインなんだけど、唯一あまり好きじゃない味わいだった。スイートブレッドがちょっとレバーくさいんだよね。まぁ内臓なんだから当たり前といえば当たり前なんだけど、ソースの味と相まって、ひどく重たい印象になってしまっている。アスパラガスとモレルマッシュルームもいいんだけど、なんか今回の旅行はこの2品ばかり出てきた感じだな(笑)。まぁ季節がらどこでも旬のものを出そうとしてるだけなんだけど。それにしても、ここまで素晴らしいコースだっただけあって、この味わいの重たさがとても悔やまれた。頼んだ赤ワインはVognay 2000 (J.M. Boillot)。同じメーカーのワインらしく、底に流れるテーマは一緒で、でも白とは全く違う性格のワイン。母が重いワインはダメな方なので軽い赤を頼んだら、確かに軽いんだけど味わいは素晴らしいワインを選んでくれた。若いソムリエだったんだけど、やるじゃん!って感じ。

b0198361_519215.jpg
Farm raised veal sweetbreads with asparagus and morel mushrooms in hazelnut oil

 母が頼んだのはピレネーから来た子羊。とても柔らかな、でもしっかりと主張のある味で、僕はこっちの方が好きだったかも。失敗したなぁ。

b0198361_519563.jpg
Milk-fed lamb from the Pyrénées with fresh cream cheese and herbs

 デザートコースの前には、メニューに書いてなかったチョコレートのお菓子が出てきた。ムースの密度が濃いバージョンといった感じで、でもブラウニーほど重くない感じ(ブラウニーと比べるなよ(笑))。甘さを抑えたダークな味わいは、口の中をサッパリさせてくれた。

b0198361_519739.jpg
ちょっとしたチョコレートケーキは大人の味

 最初のデザートは洋ナシをリコリスで煮たものなのかな? それにアイスクリームが添えられてた。洋ナシは甘すぎもせず、とても上品で豊かな味わい。普通僕はリコリスの風味は嫌いな方なんだけど、このコースではでしゃばらずに、洋ナシに豊かな香りを加えていた。これと一緒についてきたアイスクリームがスゴイ。メニューには“Sechuan pepper”って書いてあったから、中国は四川のスパイスなの? それが少し入ってるみたいで、鼻に微かな刺激が抜けていく。それが本当にギリギリの点を見切ってる。これもまたまたシェフに謎かけをされてるみたいで、楽しくなってしまった。こういう味の冒険、大好きなんだよ~!

b0198361_5191197.jpg
Pear square with liquorice flavour, ice cream in Sechuan pepper scent

 次にはMontlouis moelleux 2002 Domaine F. Chidaineというデザートワインが運ばれてくる。これはシャトー・デュケムのようなこれでもかという甘さではなく(でも好きなんだけど)、もっとさっぱりとした甘さ。後味まであまり残らない甘さっていうのかな。軽い感じですごく好きだった。これがデザートの一品として数えられてるってのも楽しいよね。

 最後のデザートはチョコレート・メドレー。チョコレートを題材に、いろんな形のお菓子が出てくる。個人的には、このムースのデザートは甘すぎた。でもアイスクリームは美味しかったぞ。

b0198361_5191458.jpg
チョコレート・メドレー

b0198361_5191829.jpg
プレゼンテーションがまたカワイイよね

 最後の最後には僕はペパーミントのインフュージョンを注文。それと一緒に、空色のグラスに特別な高級ミネラルウォーターを注いでくれた。今まで味わってきたエヴィアンと比べると、この水は軽くて淡雪のような味わい。これと比べるとエヴィアンは苔臭く思えてしまうほど。最後に水で〆るなんて本当に素晴らしい演出だと思う。でも演出っていうだけじゃなくて、やっぱり最後には美味しい水を飲みたいもんね。

b0198361_5192164.jpg
ペパーミントインフュージョンと美味しい水

 評論家の中にはル・サンクの3つ星は頷けないって人もいるみたいだけど、僕はとてもいい時間を過ごせた。メインのスイートブレッドだけがちょっと「?」な感じだったけど、味といい演出といいサービスといい、どれをとっても一級品。こんなこと言っちゃグルメな人に怒られちゃうかもしれないけど、タイユバンよりも印象が強かったな、ここ。ちなみにお値段の方は、ハーフボトルのワインを2本頼んで、二人で€707。目が飛び出そうな値段だけど、まぁ毎日こんなのを食べるわけでもなし。雰囲気と味で、十分元は取れた感じ。
[PR]
by seafoodie | 2004-04-17 19:00 | ヨーロッパ
<< La Tour d’Argen... Le Bristol (ル・ブ... >>