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シアトル近辺の美味しいレストラン食べ歩き
by seafoodie
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シアトル在住のAlexです。美味しいものが大好きなので、レストラン訪問記をまとめてみました。

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Gramercy Tavern (グラマシー・タバーン)
Gramercy Tavern (グラマシー・タバーン)_b0198361_5472755.jpg

★★★★
アメリカ料理
Gramercy Tavern
42 E 20th St
New York, NY 10003
212-477-0777

Gramercy Tavernは、Union Square Caféや人気のバーガーショップShake Shackを持つ、Danny Meyer氏の老舗レストラン。絶大な人気を誇っていて、「ニューヨークで一番ポピュラーなレストラン」に、ほとんど毎年のように選ばれている場所らしい。3年近く前、世界一周旅行をしていたときにトルコのカッパドキアで偶然出会って、彼らがGramercy Tavernで働いているということを聞いたんだった。ニューヨークで行ってみたいレストランの一つだったので、話が弾んでしまった。今度ニューヨークを訪れることがあったら、絶対に行きたいと思っていた。これはもう何かに呼ばれているとしか思えない(笑)。

フラットアイアンビルの近くは、多くの素晴らしいレストランでひしめき合っていて、Gramercy Tavernもその一角にある。実はこのレストランには二つの顔が存在する。一つは僕らが今回訪れたフォーマルなダイニングルーム、もう一つは“Tavern”と呼ばれる少しカジュアルなレストラン。Tavernの方には賑やかなバーもあり、平日の早い時間から満杯になるという人気ぶり。メニューはダイニングルームとは少し違うらしい。予約ができないんだけど、入り口はTavernのテーブルを待つ人で溢れかえっていた。

ダイニングルームの方の価格設定は、3コースメニュー$92、テイスティングメニュー$120。テイスティングメニューも面白そうだったんだけど、メインが鹿肉で今夜はその気分ではなかったので、3コースメニューにした。アペタイザーとメインをそれぞれ6種類くらいの中から選ぶことができる。

注文したアペタイザーが出てくる前に、サービスでキャロットスープが出てきた。爽やかな甘さのスープで、ニンジンのエグさは微塵もない。上にパラッとかけてあるチリペッパーフレークが程よい辛さを出していて、最後まで飽きることなく堪能できた。中に入っているロブスターも、ニンジンの甘さを身にまとって、最高に美味しかった。

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Carrot Soup (Lobster, Radish and Tarragon)

僕のアペタイザーはロブスターのパッパルデッレ。ピロピロとしたパッパルデッレは、Babboで食べたラビオリを思わせる美味しさ。ロブスターの甘味、チョリソーの深い味わい、パスタの滑らかな食感が、全部一体となって味覚を刺激する。本当に美味しくて、嬉しくなってしまう。ムール貝も入っていて、悪くはないんだけど、これだけはちょっと味の方向性が違う気がした。

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Lobster Pappardelle (Chorizo, Scallions and Mussels)

同行人はマッシュルームのカスタード。洋風茶碗蒸しのような感じでビックリした。スープの下にはマッシュルームで作ったカスタードがあって、上にはウニ、ゴボウ、それにサンチョークのチップスが乗っている。カスタードをスープごとすくって食べてみると、卵の優しい味わいにマッシュルームの滋味あふれる味が加わって、ため息が出るほど感動してしまう。どこまでも柔らかな味わいで、体の緊張もほぐれていくよう。またゴボウとサンチョークのチップスが、いい風味をつけてるんだ。ウニも出しゃばらずに、スープとカスタードの旨みを後ろからバックアップしている感じ。こういうウニの使い方、僕は大好きだ。

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Mushroom Custard (Sunchokes, Sea Urchin and Pickled Burdock)

ここでまたサービスの料理が二品も出てきてしまった。まずは燻煙されたアークティックチャー。ハマチのような深い味わいで、日本人として笑顔になってしまう感じ。スモークドって書いてあるけど、あまり燻煙の匂いはしないなぁ。変にいじらずに、素材の良さを100%出している感じ。ここのシェフは、かなり手を加えた料理も、こういうシンプルな料理も、どちらも上手いみたいだ。こんな風にその両サイドを体験させられると、改めてシェフの腕の良さがわかってしまう。

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Smoked Arctic Char (Hazelnuts, Parsnips and Quinoa)

もう一つは帆立。表面は香ばしく中はシットリの、理想的な仕上がり。帆立の濃い旨みに加えて、ソースからは柑橘系な風味が漂ってくる。最初は少しだけ場違いな気がしたけど、改めて味わってみるとこういう感じも悪くない。帆立はシーフードの中では味が濃い方なので、こんな軽い感じのソースは、その雰囲気をガラッと変えてくれて面白い。

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Scallops

僕はメインにチキンを頼んだ。普段なら「チキンの料理はつまらない」っていう先入観があるから頼まないんだけど、今回は胃が疲れていたこともあってか、軽いものを食べたくなってしまった。それにソーセージもついてくるというのが嬉しい。チキンの皮はパリッと、でも脂が抜けてしまわない程度に調理してあって、食欲をそそる香ばしさを放っている。それにこのチキンの身の味が濃いこと! これってもしかしたらビーフよりも味があるかも?と思わせてくれるような濃厚な味が、皮の香ばしさと一緒になって、味覚を包んでくれる。チキンの料理でこれほど感動するとは思わなかった。ソーセージもチキンから作ってあって、フワフワで旨みもいっぱい詰まっていて、これも最高だった。所々に見える茶色と灰色の間くらいのものは、なんと蕎麦で作ったダンプリング。ニョッキの蕎麦バージョンといった感じで、これも楽しませてくれた。

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Pasture Raised Chicken & Sausage (Apples, Kohlrabi and Buckwheat Dumplings)

同行人のメインは仔羊。これにも仔羊肉のソーセージがついてきた。ソースはシンプルで軽く、でも仔羊肉の旨みを高めてくれる感じで、これもウットリしてしまう美味しさだった。仔羊肉のソーセージは、当たり前だけどチキンのソーセージとは似ても似つかぬ味で、すごくよかった。こんな風に、サイドディッシュにまで味の冒険をさせてくれるレストランは、本当に大好きだ。

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Roasted Lamb & Braised Shoulder (Sunchokes, Bok Choy and Hen of the Woods Mushrooms)

デザートの前に出てきたのが、「リンゴのコンソメ」と呼ばれるもの。リンゴジュースの重い甘さがなく、爽やかなリンゴの香りと味で、口の中をサッパリさせてくれる。泡はもう少し砂糖を加えてあるのかな。下のコンソメよりもネットリした感じで、そのコンビネーションがまた面白かった。

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“Apple Consommé” with pomegranate

さて、デザート。どれも美味しそうなんだけど、今日は甘いもので締めくくりたい感じじゃない。デザートの代わりにチーズを3種類ずつ頼んでもいいですよと言われたので、二人ともそうしてしまうことにした。臭みのあるドッシリしたチーズ、ブルーチーズ、クリーミーなチーズなどの好みを伝えて、持ってきてもらうことにした。薄切りのパンも3種類出てきて、それに乗せて食べることができる。どれもドンピシャの美味しさで、最高のデザートになった。

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Cheeses

最後にはプチフールと、お土産のマフィンまで貰ってしまった。

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Petit Four

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お土産のマフィン

いやはや、やっぱりニューヨークで一番ポピュラーだというのもダテじゃない。全てに手抜きをすることなく、客の味覚を楽しませようという意気込みに溢れている料理ばかりで、安心と感動のどちらも満たしていた。Eleven Madison Parkほどユニークさや奇抜さはないけど、一つひとつの料理として考えると、Gramercy Tavernの味付けの方が個人的には僅かながら優っているような気がした。それにしても、このレベルのレストランがごろごろ転がっているニューヨーク、本当に羨ましい!
by seafoodie | 2014-01-25 19:00 | 北アメリカ(シアトル以外)
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